不安定な空模様…の時の天気図

2012年5月4日の二子玉川あたりの空模様です。確か、30秒間隔で撮影した写真をつないだものです。

このように空を観察していると、上空の風は高度によって異なることが分かります。この日は、写真を撮り始めた時間帯は、

下層(1000m以下ぐらい)では北寄りの風、それより上空では、タブン700hPa以下だと思うのですが、はじめ南寄りの

風で、次第に西寄りに変化しました。動画の始めの方は、その風向の差が分かると思います。

<大気の状態が不安定だった>

左は5月4日の地上天気図(12時)です。天気図で見ると、関東地方はなんてことない気圧の谷の中にいるふうですが、右の

水蒸気画像(5月4日9時)には、明らかに良からぬことが起こりそうな渦巻きが見られます(-_-;)。これは、寒冷渦です。

<500hPa高度(青線)、気温(ピンク線)>

<850hPa風、相当温位>

500hPaは、中心付近に-18℃以下の寒気(舘野・平年値-14.7℃)を持った閉じた等高度線の寒冷低気圧があり、

850hPaでは、暖湿気が効率よく補給される場ではないけど、関東地方はシアが大きく気圧の谷になっているようです。

<5月4日9時 舘野状態曲線>

朝9時の状態曲線を見ると、700hPaより上空は乾燥しています。ということで、雲は概ね700hPa以下の高度のもの

だろうな、と考えたわけです。そのその下層でも、ちょっとの高度差で結構大きな風向の違いがあったのですね。

風の変化と、レーダーエコーを合成した画像です。茶色の流線が925hPa、緑の流線が700hPaです。重なっているので

眼をこらして見て下さいね^_^;

動画に見られる風向の違いは、等圧面天気図にも表れていました。動画では雨が降りだす直前には、より下層の雲が次第に

厚みを増して、風もいろいろな風向に変化しているように見えます。上の850hPaの流線図では、はっきりと収束が表れています。

こんな感じの収束が、ニコタマの上空を通過していったのかも知れません。

勉強に飽きたな~と思ったら、たまに空を見上げて、天気図と見比べてみましょう。そうすると、お天気の感覚が身について

きますよ(^_^)/

 


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2012年10月29日~天気はコロコロ変わる~   合同会社てんコロ.
カテゴリー:天気の話題