人工知能を使って,雨量予報で土砂崩れ予測!
昨日の日本経済新聞に載ってたのですが,http://www.nikkei.com/article/DGXLZO06862090U6A900C1TJM000/
電子版で記事全部は有料なのかな…べつに日経電子版でなくても読める所はあるのですが.とにかく,この記事!大阪大学の先生がたがたが「人工知能を使って豪雨時の雨量予報から土砂崩れの危険性を予測する」というシステムを開発したのだそう!土砂崩れ発生の可能性は,現時点では直前にならないと分からないのだけど,このシステムを使うことで数時間前に土砂崩れの危険を判別できる可能性があるとのこと.スゴイですね!
確かにこれなら,避難勧告や指示を出さなければならない市町村長さんの決断を促す,背中を押してくれる材料の一つになって,情報が出さなかったということはなくなるかも知れないですね!
ただ,このシステムも雨量予報を使うわけですから,雨量予報の精度にもかかってくるわけで…絶対ではありません.そんなこと分かっとるわい!と思われるかも知れませんが,つまり,このシステムを有効に利用するためにはやっぱり,現状出されている情報の中で,避難できる心構えと体制が必要だと思います.
<土砂災害警戒情報>
土砂災害警戒情報は,大雨が予測されていてすでに大雨警報(土砂災害)が発表されているときに,実際に大雨が降って土砂災害発生の危険度がさらに高まってくると,市町村長さんが避難勧告や避難指示の判断を支援するように,それだけではなく,住民の自主避難の参考になるように,対象となる市町村に対して警戒を呼びかける情報です.これは都道府県と気象庁が共同で発表していて,大雨警報発表からの時間を考えると,時間的に結構な余裕を持って発表される情報です.実際,今回の台風第10号で被害があった岩泉町(土砂災害の被害ではありませんが)では,土砂災害警戒情報は昼の12時半頃に出ています.
河川の氾濫の情報ではありませんが,避難のキッカケとなる情報は結構早くでているのです.
「警報の段階で避難する人いる?」って思いますよね.確かに,警報は頻繁に出る情報だからどうしても軽視されてるように感じます.実際,私も警報で動くかどうか?分かりません.そこに,人工知能を使ったこのシステムでより信頼度の高い情報が出されれば,「おお,避難するか」となるかも知れません!
しかし,それにしても予測は予測であって,全面的に誰もかれもがこの情報だけに身をゆだねることはできません.フットワークの決して軽くないお年寄りや障害を持った方がいる家族や施設など,もっと早い段階で行動に移さなければならない状況にある人もいるわけです.そういう意味では,今出される情報の中で危険な匂いをかぎ取ることができなければ,いくらスゴイ情報が出てきても,十分に活かせないのではないでしょうか.
2016年9月6日
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