島根県でまた大雨
今朝、島根県でまたまた大雨降りました。雨は今も続いていて、土砂災害警戒情報が出ています。7月末にあった大雨に形が似ていますね。前線が停滞していて。。。ちょっと資料を見てみましょう。
↑地上天気図、左側が昨夜21時、右側が今朝9時の天気図です。黄海から日本海を通り北陸地方に停滞していた前線は、今朝にかけて山陰から東側の方で南下しています。
500hPaの昨夜21時の解析図です。沿海州付近の低気圧や気圧の谷に対応する流れと、5880m~5820mの流れ(正渦度極大値の分布、風速を参考)があるようで、後者の方が、前線に対応するものと見られます。今朝の天気図は、省略しますが、昨日の夜から今朝にかけて、沿海州付近の低気圧やトラフが多少深まるのにつれて、5880mの等高度線もやや南下し高度場が下がりました。前線の南下とリンクしています。
今度は、下層の暖湿気の流れを見てみます。925hPaの相当温位と流線です。(これらは全て、MSMのイニシャルタイムから3時間後の予想図です)
左上が今日0時、右上が3時、左下が6時です。対馬海峡付近に着目します。北から低相当温位の空気が北西風で吹きこむ一方、南からは太平洋高気圧の縁辺を回った350K以上の高相当温位の空気が南~南西風で吹きこみ、山陰沖で収束しています。相当温位の南北のコントラストが大きく、風が収束しているところで、強いエコーが見えますでしょうか。これは予想図ですが、ウィンドプロファイラや状態曲線のデータから、概ねこのような流れになっていたのだろうと思われます。
島根県の桜江という所で、今朝1時過ぎから4時過ぎまでの3時間で200mm以上の雨が降りました。そのレーダーエコーの様子を、拡大して見てみます。
ちょっとたっぷりになってしまいましたが…。0時から30分毎のレーダーエコー合成図です。0時の図には、桜江の場所を書いておきました。0時30分頃におや?海上に線状にエコーが見え始めています。700hPaあたりの風は西風で、朝にかけて海上に次々と新しいエコーが発生しては西風で流され、線状の降水帯を形成しました。7月末にも山口県で大雨になった時のように、バックビルディング形成されていたようです。
8月30日から特別警報が運用されますが、その前に何回も特別警報に値するような雨が降っていますが…。いよいよ台風シーズンになり、南海上も随分と高い海面水温で、どんな雨の降り方をするのか、気を付けて見ていかなければならないと思います。
2013年8月24日
カテゴリー:天気の話題