MandA2013に参加しました。
6月上旬に、MandA2013というプロジェクトに参加してきました。
それは、一体なんなのか?
梅雨前線と東シナ海や黒潮の相互作用を探るため、東シナ海で集中観測しようぜ!というものです。簡単に一言で言ってしまいましたが、これはモノスゴイ試みです。観測点や観測頻度が少ない海洋上で、なんとか現象を捉えるために、船上での高頻度観測する!というものです。2011年から始まって、もう3年目…データも蓄積されてきて、梅雨前線の正体がさらに露わになる。そんなワクワクするプロジェクトなのです。
長崎大学水産学部准教授の万田先生という方に誘われて、このプロジェクトに参加させていただいたのですが、これが気象予報士としても、気象予報士としてではなくても、非常に貴重な経験となりました。そのレポートです。
私は、気象予報士講座で「実況は大事だよ、観測は重要だよ」というのは、それはその後の予報誤差が大きくならないように、予報精度を保つため、そういった側面でしか話してきませんでした。しかし、長崎丸に乗って実際に観測を行うことで、観測データの収集の本当の意味みたいなものが分かりました(分かったような気がしました)。何と言ったらいいでしょうか…医者が、カルテだけ見て患者を診ると発見できない病気も、実際に患者さんと話ながら診ると発見できる的な感じかな。
「実際に観測をする」ということは、大気の状態を肌で感じることだった。つまり、我々は普通は「風速15m/s」という観測のデータしか見ていませんが、実際に自然と接しながら観測すると、体が持って行かれる感じとか、ゾンデが上がらない感じとか、目の前で体験するわけです。すると、なぜ上がらないのか?上空の様子が気になる、なんかムシムシするから湿度を見てみよう、そんな風に気付くことがある感覚です。
まあ、ゴチャゴチャ書きましたが…最後の万田先生の一言に尽きると思います。ありがとうございました!
そんな機会はめったに訪れない、けれどもデータに対する見方は変わりました。そして、大気というのは、もっと多角的に捉えないといけないものなんだと改めて勉強させられることとなりました。