雨がパラパラとしてきました(東京・ニコタマ)
オホーツク海上のリッジがきいて、東海上に中心を持つ高気圧はしばらく西にガンバッテ張り出し続けてきました。
もちろん今も頑張ってますが、いよいよ西から気圧の谷が近づいてきました。頑張り続けたので、西日本では
気圧傾度がでかめです。
さて、関東地方なんですが、頑張ってる高気圧の圏内ではありますが、17時頃レーダー見たら、雨雲らしきものが
かかってきていました。
しかし、レーダー画像を動かしてみると、このエコーたちは南東に流れつつ近づいてきているようでした。
現在までのレーダーエコー図を並べてみると、
左上から、17時30分~30分毎の画像です。動画ではないので分かりにくいかも知れませんが、まばらなエコーが東京方面に
かかっています。そのエコーは、地上風の南風とは違う方向に移動しています。どの辺の高度の雲なのかな?ってことで、
ウィンドプロファイラのデータを見てみると…
<ウィンドプロファイラ(5400m)、500hPa流線(MSM予想)>
ウィンドプロファイラの5400m付近の風(水色の丸ベースに大きな矢羽)に乗って流されてきたエコーくさいことが分かりました。
MSMの500hPaの予想とも概ね合っています。つまり、ここでエコーとして出ていたのは、大体500hPaぐらいの高度に流れてる
上層雲を捉えているものだと考えられます。「上空エコー」と言って、エコーがあっても雨として地上に達しないものなのです。
しっかり目のエコーがあれば、ポツポツと雨が当たることはあります。実際、先ほどはパラパラと降りました。しかし、そこから
状況が変わらない限り(低気圧や前線が近づいてくるなど)、雨脚が強まったり、雨が連続的に降りはじめたりすることは
ありません。
専門分野でレーダーの勉強をしている方は、ぜひ普段のエコーと実際の状況を照らし合わせてみて、どの辺の高度の雲
なのかな?と考えてみるとオモシロイかも知れません。