気象予報士試験の勉強をはじめてみよう…⑤

<ムリヤリ詰め込んでしまった専門分野>

学科一般の勉強がオモシロくなってくると同時に,ただ「物理」の勉強ということで,自分が天気の勉強をしているのかどうか,分からなくなっちまった,というお話を前回しました.結局はそのまま突き進み,専門分野で温帯低気圧の発達のシステムなどを勉強して,はじめて話が繋がった感がありました.これは,とても良かったですし,専門分野の勉強はやはり学科一般分野の基礎の先にあるもんだな!と確認したのです.がー,しかし.数値予報モデル,ガイダンス,注意報・警報のあたりは,今振り返ってみてもよく合格できたな,というほど,ただの「詰め込み」でした.

「専門分野」という名前の通り,ただのお天気好きとか空が好き!という人には関係のない,まさに気象予報士になる人だけに必要な専門知識を勉強する分野です.今なら,ここはここで面白い分野だと分かるのですが,当時はオモシロさに気付かず,ただ暗記する所だと思って勉強していました.なぜギュウギュウ詰め込んでしまったのか…それは,目標を「1回目の試験で学科分野に合格する」と決めていたからかも知れません.

<目標設定!時には緩めることも必要かー>

自分で決めた目標だから,達成させるために頑張るのは当然なんだけど,でも目標の達成だけが意味あることではないのかも知れないですね.私は,この詰め込んだ部分をほとんど分かっていなかったことで,あとあと,気象予報士になって予報の仕事をする時に,大変苦労しました.合格しているのに,最初から専門分野を勉強し直したぐらい(・∀・)予報をする時に,とても重要な分野だったことを改めて思い知りました.

気象予報士試験は,どうしてもこの後にくる「実技分野の難しさ」に辟易としてしまいがちですが,実は一番難しいのは学科分野かも知れません.難しいと思う理由の一つは,「楽しさ」みたいな感覚が少ないからかな,と思います.逆に,実技分野は難しくても,お天気の「楽しさ」はビシビシ感じられる分野です.ですから,学科をしつこく勉強して,理解できるようになれば,その後の実技分野は難しくてもいずれ楽しめるようになる!と,今は思っています.

もし,自分が設定した目標を達成するためには,詰め込まなければならない!という切羽詰まったスケジュールになりそうだったら,それは一旦緩めてみる,ということも一つの手だと思います.例えば,学科を両方クリアしようという目標を設定していても,「今回は一般分野に絞る方向に変更!」としたほうが,結局は合格までの近道になるのかも知れません.

「気象予報士試験の勉強をはじめてみよう…⑥」につづく

 

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