3月!寒い春のスタートになりましたね
1か月に1回更新かっ!ダメですね。これはいかんです。
さて、昨日2月の終わりは、かなり気温が上がりまして「やったー!春が来るー!」と、さぞかしテンションも上がったことと思います。東京の最高気温は18.6℃でしたっけ。この冬一番の暖かさになりました。
そして、今日の東京ときたら…。どんより曇りゾラで、時々雨もぱらついて、気温は夜中の11℃から転落、日中は8℃前後で横ばい。気温自体も寒いけど、見た目にも寒々しい、春の幕開けとなりました。
しかしながら、南の暖かい空気に支配されたり、大陸の寒気に占拠されたり、そんな繰り返しが、春がそこまできていることの現れだったりします。
その寒気と暖気の「ぶつかり稽古」みたいな所が、傾圧帯(前線帯)となり、そこに低気圧が発生したりするわけですが、そんなこんなで、この週末は大陸の寒気が押してくる出番で、本州の南岸が傾圧帯となっています。南岸低気圧1個!ということではなく、南岸が相対的に気圧の谷になっている状態で、もっとも温度傾度が大きい所に、停滞前線として表現されてきます。
左側:1日9時 地上天気図 右側:2日9時 予想天気図(24時間後)
このたびもまた、結構イニシャル変わりが大きいですね。昨日の00Zの予想では、降水の中心は明日(2日)の夜でした。ところが、24時間後の今朝の初期値の計算では、主な降水の時間帯が、明日の明け方?になっています。あ、東京の話です。そうなると、話が全然違うんですね~。寒気がしっかり入る形でもなくなり。すると、これは、そもそも一番雪になりそうな時間帯に、降水自体が無い!という事態…か。
毎回言ってるようですが、天気図は計算が変わるたびに、大きく変わることがあります。だから、天気図をまるっきり鵜呑みにする、なんてことはあり得ません。その時の実況に合わせて、どういう所が違うのか。どう変わってきそうなのか、そんな風にシナリオをいくつも考えながらも、今出せるベストの予報を1本だけ出すのが予報です。いくつも可能性を示してしまうことが、いい予報ではない!と私は思うのです。
だって、情報を受け取った人は、「結局どうなの?」って迷うでしょ。防災情報で迷わせたらダメです。同様に、例えば「降雪量に大きく幅を持たせた予報」なんて、全く意味がないと思います。「気温によっては、警報級になる恐れも…」とか。そんなこと、当たり前です。極端な話、積雪が0の可能性もあるし、1mの可能性もあるのか、なんでもアリか!ということになってしまいますよね。
気温が今の予想より下がる要素が、実況の中で見受けられるのか?降水量が今の予想よりも多くなることが、実況の中で見受けられるのか?そういうシナリオがあって幅を持たせる、という所に意味があるのだと思います。
と、まあ、そんなこと思いながら、日々、お仕事しているワケです。
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学科分野から実技分野って、飛躍的に難しくなりますよね。まるで、天気図に見慣れてる人に対する問題かのように…。
これまで私の講座では、天気図解析のためのガイドブックを載せてあるだけで、動画の講座はありませんでした。
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天気図って、そもそもなんで解析するんだい?という方に、ぜひ見ていただきたい!
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