「メソ気象研究会」へ行ってきました!5
4つ目の講演「平成24年7月九州北部豪雨における現地気象官署の対応」です(・o・)
今日の話は、かなり重要です。お天気やってない方にも、ぜひ伝えてください!
<ちなみに、プログラムはこんな感じになっております↓>
*「平成24年7月九州北部豪雨(矢部川や豊後竹田)での被害調査」
林泰一(京都大学防災研究所)※アップ済み
*「平成24年7月九州北部豪雨の発生要因」 加藤輝之(気象研究所)※アップ済
*「梅雨期の大雨における台風の遠隔影響」 吉田健二(気象庁気象情報課)※アップ済
*「平成24年7月九州北部豪雨における現地気象官署の対応」 木下仁(気象庁予報課)
*「気象庁の短時間降水予測技術の現状と将来」 佐々木洋(気象庁予報課)
*「平成24年7月九州北部豪雨の予測可能性」 國井勝(気象研究所)
*総合討論
「先端研究と一般市民の防災意識をつなげるもの」 茂木耕作(海洋研究開発機構)
「メソ気象研究や気象庁に対する要望と期待」 佐々木恭子(気象予報士)
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木下仁(気象庁予報課)
現地でも、いかに異常な事態であったかが伺える貴重なお話です。木下さんのお話にもありましたが
確かに、数値予報資料の結果から見ても、そして過去の事例を考えてみても、ある程度大雨のポテンシャルを
把握できる状況でした。実況においても、総観場の経過も、ほぼ予想通り経過していたという状況です。
ただ、「ある程度の大雨のポテンシャル」を把握できていても、やはりまだまだこれだけの災害につながる予測は
難しい、ということです。
*今回のような大雨の場合の、対象地域を絞り込む技術が不十分
*激しい降水に対して、高精度の定量的予測を行うことは困難
これ、実はすごく難しい問題だと思います。今後の数値予報の進化と、情報の出し方の間で、すごくシビアな問題。
例えば、数値予報技術が発達して、地域の絞り込みや量的予測が高精度にできるようになったら、それだけで
イコール完璧な防災につながるのか?ということです。
予測が困難であっても、予測が完璧になっても、最終的には、人間が最悪の事態を想像できなければならない
非常に難しい局面にあるということです。
私は、最近ちまたでウワサされている「特別警報」という制度のあり方について、改めて考えさせれました。
いや、考えています。これは…すごく難しいです。