不安定な空模様の時の天気図2

2012年5月18日の二子玉川あたりの空模様です。今度は10秒間隔で撮影した写真をつなぎました。

だから、ちょっとゆっくりな動画になってます。

<5月18日二子玉川>

動画の1分経過したあたりから、レンズに水滴が降ってくるのが分かると思いますが、画面の左下の方に注目していただくと

バラバラとひょうが降っているのが写っています。分かりますか?黒ーい雲から降ってきたのは、ひょうとバケツをひっくり

返したような短時間強雨でした。

この日の地上天気図は、コチラです↓

この時期の不安定と言えば…やっぱり寒冷渦ですね。寒冷渦のコワイ所は、上の天気図で分かるように、あまりシビアな

現象を起こしそうな気配を見せない点が一つあります。天気図を見る時は、必ず上空の様子も見なければならないという

ことですね。

<上空500hPaの高度・気温>

5月18日の9時~12時にかけての、上空500hPaの寒気の状態と高度場です。赤色で着色してある部分は、-21℃以下の寒気

です。この時期の平年値は、-13.2℃(舘野 5月18日9時の平年値)ぐらいですから、寒気の強さとしてはかなり強いもの。

青線の等高度線を見ると、ちょっと分かりにくいですが上空はこの時間の間で、西谷~東谷に変化し、寒気は次第に弱まる場

でした。

<5月18日12時 850hPa風・相当温位>

下層の流れを見てみると、どうやら暖湿気が補給されるような場ではなく、竜巻の発生の可能性は低かったのではないかと

思われます。ということで、この日は、この時期の強い寒気の流入で最も注意しなければならない「降雹」が、まさに

ありそうな日だったということです。そして、この雹を降らせた雨雲の動きはとっても速かった~

<12時>

<12時30分>

<13時>

12時頃に所沢付近にあった発達した雨雲は、30分後には世田谷上空を通過し、ニコタマに雹を降らして、13時には東京湾

に抜けて行きました。強い雨雲の動きを追ってみるのも、勉強になります。地上で撮影した動画はコチラです↓

?直径は大きいものだと1cm以上はありました。この動画でも分かるように、ある程度あったかい時期のひょうは、雹と同時に

結構な量の雨を降らせます。これが、もう少し長く続くと側溝があふれたりするわけです。コワイですね!

この時期は、特に農作物が育ちはじめで、まだ葉が柔らかい作物があります。そこへ、このような雹が降ると、被害が発生

するのです。現象と合わせて、どういった被害がもたらされるのか?気象災害についてもチェックしておきましょう。

 


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2012年11月2日~天気はコロコロ変わる~   合同会社てんコロ.
カテゴリー:天気の話題